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満点ブックス

読書

いちお〜一年間に100冊のペースで読書を続けているんだけど、これは贔屓目に見てもそこそこ読書量が多いほうだろう。こうやってパカスカと本を読んでいるとたまに良いことがある。
それは完膚なきまでに面白い作品と出会うこと。
作品の面白さとして飛びぬけているものはもちろんたくさんあるけど、その時の自分にぴったし合う本を出会うと気持ち的に
 
満点
 
のハンコを押している。そういう本のことを個人的に「満点ブックス」と呼んでいるのでした。
閑話休題
 

有頂天家族

有頂天家族

ああもう完全に「満点」です。『夜は短し歩けよ乙女』でガツンとやられたけど、今回も素敵に不思議でたまらない。狸*1・天狗・人間の3つ巴。狸が人で、人が天狗で、天狗はやっぱり天狗で。このフィクションの現実味はなんだろう。「現実であれかし」と思う自分の気持ちが現実味を帯びさせているのだろうか。
それにしても京都は狸に天狗に式神に狐に*2と、あやかしに満ちているな。最近。
 
75/100
 
 
冷たい密室と博士たち (講談社文庫)

冷たい密室と博士たち (講談社文庫)

森博嗣2冊目。前作で受けたショックからようやく覚めたころだったのだが、今作もまた、完璧に設計されたミステリに心が震えるような想いをさせられた。そう、すべての手がかりは掲示されていたのだった。なのに真理には決して届かない。それを含めて完璧なのだから脱帽するほかないのではないだろうか。
 
76/100
 
 

MORI LOG ACADEMYは来年いっぱいで更新を終えるらしい。しかも、森博嗣自身もあと15冊長編を書いたら引退するとのことで、頂に手をかけた瞬間に山が崩れ落ちたような気持ちになってしまった。幸いだったのは頂上に至るまでにまだまだたくさんの本が残っていること。
アイザック・アシモフが亡くなったのを知った時はものすごく悲しかった。優れた作家は死んではならない、とそのときに思った。
 
初めて図書館に入った時、その蔵書の多さに圧倒された。
「自分が生きている間に、この本のどれだけを読めるだろうか」
だけどその問いはほとんど無意味なもの。人には読むべき本と、読まなくてよい本があるのだから。だけどその分、『読むべき本』と決めていた作家が消えてしまうことは、自分の人生の一部を消されたかのように悲しい。本を読むと楽しいことも悲しいこともある。そういうところも人生と似ている、かもしれない。

*1:狸のビジュアルが『それ街』のジョセフィーヌになってしまうのはご愛嬌

*2:後半二つは万城目学

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